唄う細川たかし記念像（北海道）

 2010年8月7日。るるぶの北海道観光スポットランキングを下から見ていったところ、これ以上ないくらい輝いていた観光スポットに遭遇したので見に行くことにしました。細川たかしの生誕の地、まっかり村。さらに、そこには「唄う細川たかし記念像」があるらしい。
 
同行した仲間からの「もっとメジャーどころに行きたい」という軟派な声を、「帰りに温泉に寄るから」となんとかなだめすかして視察実施。そもそも、名が知れているところって雑誌とかテレビですでに観ているわけじゃない？　みんな脳内で体験済みなんだよね。

目的地を「唄う細川たかし記念像」に決めたのはいいんですが、いざ札幌から出発しようというときになって、カーナビに登録されてない・・・。住所地を頼りに付近に到着したら目視で探すということになり、とにかくアクセルを踏みます。踏みつづけます。2時間半。

 

到着したのは「まっかり村」。さんざん迷ったあげく、ようやく看板を発見しました。

道に出てるの、これだけだもんな。しかも目の前にしか看板がないって、どうやってここにたどり着けばいいんだと。
 

現地には看板がいっぱいある。






トイレの案内板まである。もう何も言いません。とりあえず進んでいくと、むこうに目的にたかし像が見えてきた。

こ、これが・・・。意外とちっちゃい。いや、等身大かな。でもここまで2時間半かかってるので、じっくり味わってやります。前には同じような観光客が2組いました。が、おれたちは旅の途中でたかし像に立ち寄ったわけじゃない。たかし像を目指して、ただ、たかし像を見るためだけに札幌からやってきてるんだっての。たかし像をしゃぶりつくしてやるぜぇ。

まず像の右側に移動。曲目4つとメッセージ1つの合計5つの手形が用意されている。これに自分の手をあてがうとそれが再生される仕組みになっているわけです。じつは、あらかじめこの情報は得ていたので、バンバン押してやろうと楽しみにしていたんですよ。博物館とかでよくある子供向けの解説ボタンみたいな感じで。でも、この手形、一回押すとフルコーラスおわるまでず～っと唄い続けるんだよね。終わるまではタッチしても受け付けてくれないの。さすがに気力が持たず、2曲で断念。

それでもたかし像の勇姿はファインダーに収め続けます。たかし像の広い背中。

一瞬どういう意味だかわからない石版。冷静になってみると、横書きだと判明。普通こういうのって縦に読ませるよな。

下からのたかし像。レーニン像を彷彿させる威厳すら感じられます。

おしゃれな男は足元にも気を使ってます。おそらくたかし像の足元をクローズアップした写真は世にこれくらいだと思われます。

で、たかし像の視察も15分くらいでおわったんですが、やっぱり土産物を売っている店がありましたよ、期待通り。当然ながら行ってみることに。ここまできたら、素通りするって選択肢はないでしょ。

店内に入ると、ものすごいポスターの数。たかし、たかし、たかし、たかし、たかし、たかし、たかし、たかし・・・。選挙事務所と変わらん。

除幕式のときの写真でしょうか。ご本人も来られたことがあるようですな。

店内には当然ながら土産物がこれでもかってくらいあるんですが、たかし関連商品の数がハンパない（当たり前か）。これは「たかしせんべい」。

そして、こっちが「たかしまんじゅう」。これは普通にうまかったです。せんべいとまんじゅうは東京へ買って帰りました。

プロモ用のポスターにまぎれてレアっぽいのもある。

本人の直筆サイン入りとかも。

これ購入しようかどうか迷ったんだよな。唄がうまくなるとか、声がよくなるとか、ましてや本人がなめているとかそういう情報はなく、「たかしののど飴」というネーミングのもつパワーのみで商品力を保っているという。ターゲットはカラオケ好きなおばちゃんかと。

それ以外の商品も見てみたんですが、もう何でもありというか、やりたいほうだい。まぁ店の勝手だわな。一介の観光客にいちいちそんなこといわれたくないか。

しかし、そうはわかっていても、ツッコミ待ちの商品が列を成しています。まっかりみやげに「細川たかしライター」って。

今年の猛暑も手伝ってか、売れ行きのよさそうだった「たかしうちわ」。これも購入を迷いました。ただ、購入時はネタとして面白いからいいんだけど、東京にもどったあと部屋の中でこれが視界に入ったときの自分の気持ちを想像してしまい断念。

絵馬ですかね。説明がなかったのでよくわかりません。

それ以外にもたかしグッツが無数においてありました。おぼんとかどういうシチュエーションで使用するのか不明ですが、確実にここでしか手に入らないファン垂涎の一品がある気がします。

しかし、なにはともあれ、この村では「細川たかし」っていうのは英雄なんだな、と思いましたよ。このたかし像は比較的新しい公園の中に立っているんだけど、公園を造るにあたって本人から故郷の村への寄付もあったんじゃないかね、想像だけどさ。観光資源にめぐまれているとはいいがたい村だから運営は大変だと思うよ。だから、細川たかしもいままでの恩返しの意味で自分の生まれ育った村に、思い出深い場所に公園を作って、記念銅像も建てたんじゃないかね。それを見に来てくれる観光客がいれば、地元にお金を落として行ってくれるわけだから。だとすると、あの銅像周辺は細川たかしが少年時代に走り回った丘とかなのかもね。

で、「たかしせんべい」と「たかしまんじゅう」をもってレジで会計を済ませているとき、店のオバチャンに本人の生家はこの近くなんですかって聞いてみたら、「いや、ここからけっこう遠いよ」とのこと。

――遠いのかよ。